TPPも大詰めに入る中で、農産物や工業製品だけでなく、我々の住まい造りももう一度、見直すチャンスだと思い、ここに持論を掲げます。

高度成長期、住宅事情も目くるめく変わりました。住宅金融公庫が生まれ、誰でもマイホームを持てるようになりました。

住宅業界の景況は、他への影響も大ということで、民間銀行も貸し出しに乗り出しとにかく棟数競争を広げる様になりました。

そこで大量生産に対応できる材料を確保するために、様々なメーカーが工業製品を開発し販売する展開となります。自ずと、それらを扱う職人も変わらざるを得なくなった事は、言うまでもありません。

made in JAPANとは、材料とそれを扱う技術、職人へも目を向けて考えます。

vol.-2 塗壁『左官』

「白鷺城」で有名な世界遺産といえば=「姫路城」です。

先頃、平成の大改修が終わり、お化粧直しされた姿がお披露目されました。

戦国から江戸に変わる時代、数々の名立たる武将が関わり且つ、大阪に近いという立地でありながら、現代まで主たる天守など残されているという日本の城としては、貴重中の貴重でしょう。

平成の大修理が終えお披露目された天守閣 Wikipediaより

平成の大修理が終えお披露目された天守閣 Wikipediaより

姫路城以外にも、世界に誇れる日本建築物は、無数に存在しております。今回の塗壁のテーマで、一番見やすい建物として、掲げてみました。

つまりこの「白鷺」を思わせるもの、それは『漆喰』の塗壁です。高温多湿、毎年くる台風などの、気候上の悪条件ももろともせず、建物を守り続けてくれる壁。もちろん屋根の瓦は、それ以上と付加えしますが。

歴史的に古い建築物土蔵・土塀 Wikipediaより

歴史的に古い建築物土蔵・土塀 Wikipediaより

しかし、シックイはあくまで、仕上げ材の一つなんです。これらの建物の多くに使われているのは「竹木舞と土壁」です。それが下地に有るが故に、成せたと言っても過言ではありません。上述通り、高度成長の中で忘れ去られました。

それでも、仕上げ材はいろいろなメーカーがこぞって開発に励み、新商品が次々に世に出てきましたが、従来の基本を差し置いて出来上がったのです。所謂、工業製品となってしまいました。色の種類を増やし、剥がれにくいもの等々ですが、決して粗悪品ではありません。

ジュラクやケイソウ土、シックイなど、カタカナ表記で溶け込み易く、ホームセンターなどで広まって、認知度を上げてくれた事は良かったです。

ここでは 「竹木舞と土壁」をクローズアップいたします。

竹木舞とは・・・

竹木舞とは

竹を縦横に、編み込むことで、弾力性が増し、竹その物の強さが土の中でも生き続けて、壁の強度を維持してくれます。鉄筋コンクリートで言う、鉄筋の役割という立位置ですが、重量面や鉄特有の酸化を考えると、それ以上と思います。

土壁とは・・・

土壁

昔から、地元の土を使っておりましたが、山は荒廃が進み、土も取れなくなり他の材料と技法に、変わってしまいました。

熟成された土に古煉瓦や古瓦を粉砕したものを混ぜてつくりますので、耐火性や土壁の強度も増します。

仕上塗りです

仕上がり

仕上がり

弊社の土壁工事の応援と指導してくれた業者

勇建工業(纐纈業務店) 加村社長 愛知県名古屋市名東区
山脇工業 山脇豊君  藤枝市音羽町  

いろいろありがとうございました。
私個人の体感ですが、真夏の35℃超えの日中、土壁乾燥中の現場に寄ると車から降りた瞬間、滝の様に流れる汗が、現場の中で汗が引くという体験をしました。

恐るべし土壁の調湿効果。

次回 vol.-3は、国産仕上げ材について、お届けします。